
もともと私たちの身体には恒常性維持機能(自然治癒力)が備わっている。それは46億年という途方もなく長い生命進化のプロセスを経て勝ち取られてきたものだ。過酷な環境を乗り越えてきた叡智にあふれている。その生命力に無限の力を見出そう!
安易に対症療法に頼り 薬に頼るのは 自らの生命力をないがしろにし 健康力を損なうことにつながる。そのひとつが不快症状に関する誤解だ。
発熱 下痢 発汗 鼻水 痰 発疹 出血 嘔吐などの不快症状は辛いことなので 西洋医学では それを改善 抑え込むための薬が処方される。解熱剤 下痢止め 軟膏 吐き気止めなど。それら不快症状は身体が体内の毒素や不純物を体外に押し出そうとする反応であり それを耐えてはじめて身体の浄化・解毒がなされる。
だから本来 不快症状は喜ぶべきもの!とはいっても辛いものは辛い。
耐えられないときは「不快症状を抑え込む治療も必要」と安保徹先生はいう。なぜなら辛い不快症状が長引くと 交感神経優位の状態が長くなり 顆粒球が増大し組織破壊が進むからだ。しかし安易に不快症状をいやがり抑え込むことの誤りは押さえておく必要がある。
風邪薬のコマーシャルで 「早めの××××」というのがあったが それは安易な考えだ。風邪の症状は少しずつ体内にたまる毒素を定期的に排出するためにおこるもので まったく風邪をひかないより たまにはひくほうが健康的である。風邪により発熱し 体温が1度上昇するとリンパ球はかなり増大し 活性化し 免疫力が強くなる。
正確に言うなら 風邪のウィルスを退治するために リンパ球を増多する必要性があり 大脳が指令して体温を上げているのだ。こうした免疫システム(身体のもつ叡智)の働きを信頼し 発熱は「あー戦ってくれてんだあ」と感謝しよう。解熱剤を服用すると身体は楽になるが 治癒は遅れる。身体の反応を正しく見て 正しく対処しよう! 2021.11.19
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